TOPPAN 凸版印刷株式会社

当サイトは、コミュニケーションメディアのひとつである印刷表現の幅を広げ、クリエイティブに役立つ情報を発信するウェブサイトです。凸版印刷のグラフィック・アーツ・センター(GAC)が運営しています。

GRAPHIC TRIAL グラフィックトライアルトップクリエイターとともに印刷表現の可能性を探ります

GRAPHIC TRIAL 3.トライアル2-秋田寛
トライアル2
網点による表現の幅を広げる
「前回のトライアルで得た感触から、いくつかアプローチを設定しました。拡大した網点をベースに、いろいろな方向に発展させてみたいと思います。網点を様々な形に変形させたもの、ぼかしたもの、4色を使ったモノクロ表現で表したもの、光の原理をもとにしたものなど、網点からのアプローチでどれだけ表現の幅が広がるかにトライしてみます」
原稿
トライアル1と同じ原稿を使用。
用紙/インキ
CMYKの網点表現のさまざまなバリエーションを確認するのが第一の目的であるため、特色を使用する場合や一部例外を除き、基本的には、データから直接色校正を出力し、なおかつ網点が再現できるDDCP(Direct Digital Color Proofing)を採用した。
製版/校正刷り
入稿された画像データを擬似的に粗い網点で作成。それをもとに、網点を変形させた多数のバリエーションを作成した。
刷り上がり
【A】網点の変形
【A-1】楕円タイプ
分解した版を一方向に引き伸ばし、網点を楕円状にしたもの
【A-2】クロスタイプ
縦横2方向に引っ張った網点を合体したもの
【B】網点をぼかしたもの
【B-1】
M版とY版の線数を粗くして輪郭をぼかしたもの(M版とY版ではボケ足の長さに変化をつけている)
【B-2】
全版とも網点をぼかしたもの
【C】4色を使ったモノクロ表現
【C-1】
原稿をモノクロ画像にしてから4色分解し、それぞれの網点を線状に引き伸ばしたもの
(網点角度:C版0°/M版60°/Y版30°/BK版15°)
【C-2】
【C-1】のC版の網点角度を変更したもの
(網点角度:C版75°/M版60°/Y版30°/BK版15°)
【D】光の原理を応用したもの
【D-1】
光は三原色(赤・青・緑)を加えていくと白く(色を感じなく)なる。この加法混色の理論を参考に、色の三原色(黄・赤・藍)でも色が重なると白くなると仮定して、網点が重なった部分の色を引いていくように設計したもの
トライアルを終えて
右より秋田氏、デザイナー橋本氏
秋田氏のコメント
「“ドットを見せたい、再確認させたい”と思ってやってきましたが、自分でも相当苦しんでいるなと思います。考えてみると“デザインの力を利用しない”と決めてトライアルしているからこれだけ苦労するわけで、あらためて“デザインって必要なんだな”と痛感しています。機械を駆使しながら、いかに数値を超えた世界を現出するか。Macをどう道具として使いこなすか。その挑戦の結果が、この既存概念の“網点”を超えた網点です。“こんな網点でも像が結べるぞ”という提案にしたいですね」
これは言わば想定されているプログラムを使いながら、想定されていないものをつくろうというトライアルだと思う。ずっと使われてきた道具を違うかたちで使うようなもので、苦労はあるものの実に面白いことになってきた。我々自身もこのトライアルでたくさんの“初めての経験”を得たし、現場のオペレーターたちにとっても新鮮な挑戦になっている。
本番に向けて
「ようやく網点による“表現の幅”がいくつか見えてきた、という感じですね。今度はもう一歩踏み込んでCMYK以外の色や、紙の変化などの要素を盛り込んでみたいと思います」
プロフィール

秋田寛 Akita Kan
秋田寛
Akita Kan

アートディレクター
1958年兵庫県生まれ。東京造形大学ビジュアルデザイン科卒業後、田中一光デザイン室を経て、91年アキタ・デザイン・カン設立。企業のブランディングや広告、文化関連のグラフィックデザインをはじめ、ブックデザイン、サイン計画なども手がける。主な仕事に「ISSEY MIYAKE」「TOTO」のグラフィックデザイン、「箱根ラリック美術館」「PARK HYATT SEOUL」のサイン計画、「建築MAP東京」「ルイス・バラガンの建築」のブックデザイン、「春秋ツギハギ」「AOKI」のロゴタイプ等。JAGDA新人賞、東京ADC原弘賞、NY ADC銀賞ほか国内外で受賞多数。東京造形大学教授。
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