TOPPAN 凸版印刷株式会社

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GRAPHIC TRIAL グラフィックトライアルトップクリエイターとともに印刷表現の可能性を探ります

GRAPHIC TRIAL 2.トライアル1-廣村正彰
トライアル1
4つの個性を1枚に凝縮する
「カラー分解した版が規則正しい網点ではなく、それぞれ異なるタッチで描かれていたら、仕上がりはどう変わってくるのだろうか。そこでCMYKの4版を4人の人間が描き起こしました。1枚の写真を分版して各自が鉛筆でトレースして合体させるという試みです。さて、4つの個性がどう印刷に反映されてくるのでしょうか」
原稿
C(シアン)版用の原稿 M(マゼンタ)版用の原稿
Y(イエロー)版用の原稿 K(スミ)版用の原稿
鉛筆画(分版したものをトレーシングペーパーに手描きしたもの)4点
今回の原稿の基となったオリジナル画像(左)とその分色版(下)
オリジナル画像のC版 オリジナル画像のM版
オリジナル画像のY版 オリジナル画像のK版
用紙/インキ
微妙なニュアンスの再現性が高い紙を選択。インキはレギュラーのインキを使用。
用紙
ミセスB(クリアホワイト)
インキ
プロセス4色
製版/校正刷り
手描きのタッチの再現と効果を比較するために、線数は175線、100線とフェアドットの3種類を、各々ノーマルと硬調(コントラストが強く出る)の2種類で製版。計6種類を出校した。
※フェアドット…FMスクリーンとAMスクリーンの長所を生かしたハイブリッドスクリーンで、画像の濃淡によってアミ点を使い分け、絵柄のあらゆる部分で最適な表現が可能。
版の構成/刷り順
K→C→M→Y
刷り上がり
用紙:ミセスB(クリアホワイト)
手描きのタッチが独特の雰囲気を醸し出している。周りの余白部分のムラは、手描きの際の汚れがそのまま印刷されたもの。
「ノーマル製版/175線」で印刷したディテール 「硬調製版/175線」で印刷したディテール
「ノーマル製版/100線」で印刷したディテール 「硬調製版/100線」で印刷したディテール
「ノーマル製版/フェアドット」で印刷したディテール 「硬調製版/フェアドット」で印刷したディテール
トライアルを終えて
廣村氏のコメント
「面白いところ、あまり面白くないところ、ダメなことがだいぶわかってきました。物体のシルエットのように陰影をザザッとラフに描いたところと、看板の文字のように思わず集中してディテールを描きこんでしまったところでは、出方も大きく変わってくるんですね。鉛筆画は濃度がないぶん最暗部はつくりにくいことも発見でした。面白かったのは作業中に手がこすれた跡がそのまま反映されてしまった余白の部分。こういう予想外の出来事をどうやって生かしていくか。僕のトライアルは印刷の技術と描き手の個性の掛け合わせの妙を探すこと。こちらの気分をどう技術スタッフの方々が解釈するか、そのキャッチボールを楽しみながら進めていきたいですね」
版毎の原稿に個性があるが、印刷でさらに線数やコントラストによって変化をつくりだしてみた。今回出校した粗線タイプはCTP最大の100線だったが、ポジ製版でさらに粗いものをつくってみれば、また違った面白さも出せるだろう。用紙もインキもごくごく普通のものを使いながら新しいトライをしようとする試みはやはり難しいが、それだけにかえって面白いことができそうな気がしてきた。
次に向けて
「次は描き手の個性に、道具の個性もプラスしたトライアルを考えています。マーカーや水彩絵具などでタッチの違う原稿なら、また違ってくるんじゃないのかな」
プロフィール

廣村正彰 Hiromura Masaaki
廣村正彰
Hiromura Masaaki

アートディレクター
1954年愛知県生まれ。
77年田中一光デザイン室入社。88年廣村デザイン事務所設立。主な仕事に、埼玉県立大学サイン計画、竹尾ペーパーショウ企画・構成・AD、公立函館未来大学UI 計画、日本科学未来館CI、CODAN東雲VI計画、北千住丸井サイン計画、日産自動車デザインセンターサイン計画、平城遷都1300年記念事業マーク、竹尾湾岸物流センターサイン計画、横須賀美術館VI計画など。JAGDA新人賞、毎日広告デザイン賞部門賞、N.Y.ADC銀賞、CSデザイン賞金賞、SDA最優秀賞など受賞。
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