TOPPAN 凸版印刷株式会社

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GRAPHIC TRIAL グラフィックトライアルトップクリエイターとともに印刷表現の可能性を探ります

GRAPHIC TRIAL 2.トライアル2-服部一成
トライアル2
線の太さと間隔を見比べる
「CMYK4色の線のかけ合わせでデザインをするにあたり、線と線の間隔の粗さを検証してみたいと思います。実はカラープリンターでシミュレーションしてみたのですが、手描きの線だと図柄のエッジがきれいに表現しにくいんです。手描きの味わいも捨て難いのですが、“線のかけ合わせで色と形を表現する”というコンセプトが明解になるよう、直線で構成したヴィジュアルでテストすることにします」
原稿
線と線の間隔を3段階に分けた3種類の原稿を用意。旗をモチーフにデザインされている。イラストレータで作成されており、線の有無と太さの変化で色と形が表現されている。実物大(B1サイズ)になったとき、どのくらいの間隔の粗さが心地よく見えるかを確かめる。
a b c
a. b. c.
用紙/インキ
真っ白な紙がいいとの要望で、紙はルミネッセンスを選択。インキは通常のプロセス4色。
用紙
ルミネッセンス(マキシマムホワイト)
インキ
プロセス4色
製版/校正刷り
通常のカラー印刷と同様、スミ、シアン、マゼンタ、イエローの4版。それぞれベタ(100%)の線だけの版。
版の構成/刷り順
K→C→M→Y
トライアルを終えて
a. の校正刷りの部分拡大 線のピッチ:8ミリ a. の校正刷りの部分拡大
線のピッチ:8ミリ
b. の校正刷りの部分拡大 線のピッチ:16ミリ b. の校正刷りの部分拡大
線のピッチ:16ミリ
c. の校正刷りの部分拡大 線のピッチ:24ミリ c. の校正刷りの部分拡大
線のピッチ:24ミリ
服部氏のコメント
「カラープリンターと違って、やっぱり印刷で見ると質感もあっていいですねえ。普段の仕事では事前に原寸大に出力してバランスを見たりしますが、今回はあえてそうしたシミュレーションをせずに入稿しました。色校を待っている時の緊張感を久しぶりに味わいましたよ。校正を見る前は線のピッチが粗いデザインのほうが楽しいグラフィックになるだろうと思っていたけれど、こうして原寸大で見ると細かいものもいいなあ。最終作品では両方を生かしたいですね。水平・垂直・斜めに割り振ったCMYKの線の効果を考えて色の配置を決めると、もっと面白いものができそうな気がします。インキはできるだけ盛ってもらうようにしてバキッと発色させて、印刷ならではの質感を出したいな」
データをそのまま忠実にプロセス4色で刷るという、印刷サイドとしてはとてもプレーンな作業になった。それだけに紙とインキのマッチングが仕上がりの善し悪しを左右してしまう作品とも言える。考えてみると構造がシンプルだからこそ、完成度を高めていくのが難しいトライアルかもしれない・・・・・・。
次に向けて
「次はとうとう本番ですね。とにかく配色のバリエーションをいろいろ試してみて決めるつもりです。線のかけ合わせの工夫で、色の変化に面白さが加わるようなデザインにしたいな」
プロフィール

服部一成 Hattori Kazunari
服部一成
Hattori Kazunari

アートディレクター/
グラフィックデザイナー
1964年東京都生まれ。
88年東京芸術大学デザイン科卒業後、ライトパブリシテイ入社。2001年よりフリーランス
主な仕事に、キユーピー「キユーピーハーフ」の広告キャンペーン、「流行通信」誌リニューアル、大塚製薬「ポカリスエット・地球ボトル」パッケージデザイン、旺文社「プチロワイヤル仏和辞典」ブックデザイン、「here and there」誌アートディレクション、東京国立近代美術館「ドイツ写真の現在」展グラフィックデザインなど。
東京ADC賞、東京ADC会員賞、東京TDC会員賞、第6回亀倉雄策賞、原弘賞など受賞多数。
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