TOPPAN 凸版印刷株式会社

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GRAPHIC TRIAL グラフィックトライアルトップクリエイターとともに印刷表現の可能性を探ります

GRAPHIC TRIAL 2.トライアル2-澁谷克彦
トライアル2
モノクロ表現における白の実験
「オペークホワイトの印刷効果がわかったので、次は写真表現に応用してみることにします。まずはモノクロ写真から。トリプルトーンやダブルトーンの手法でオペークホワイトを使ったらどんな効果が得られるのでしょうか」

※白と黒のバランスを探るため、ステップ1、ステップ2の2段階の実験となった。
原稿
古色を帯びた石膏像の写真が原稿。澁谷氏がパリの古書店で購入したもの。 ハイライトとシャドウが織りなす微妙なグラデーションを、オペークホワイトとスミで表現する。
ステップ1 〜なめらかな階調表現をめざして
用紙/インキ
前回の実験で使用した紙の中から、銀竹をセレクト。
インキはオペークホワイトとプロセスインキのスミ、特色グレーを使用。
用紙
銀竹
インキ
オペークホワイト/プロセススミ/特色グレー
製版/校正刷り
スキャナで分解した写真の背景部分がほぼスミベタになるように調整し、スミとグレーのダブルトーンで製版。一方、明るい部分をオペークホワイトで表現するために、スミ版をネガ反転したものをホワイト版に使用した。単純にネガ反転すると背景部分にも少し調子が残るため、さらに硬調なホワイト版を作成した。これらの版をさまざま々に組み合わせて、どのパターンが澁谷氏の求める表現に近いかを探ることにした。
スミ版 軟調ホワイト版 硬調ホワイト版
スミ版 軟調ホワイト版 硬調ホワイト版
版の構成/刷り順
スミ→特グレー→オペークホワイト
スミ→特グレー→オペークホワイト→オペークホワイト
オペークホワイト→スミ→特グレー→オペークホワイト
オペークホワイト→オペークホワイト→スミ→特グレー など数パターン
刷り上がり
スミ+グレー(用紙:銀竹 以下同じ) オペークホワイト+スミ+グレー
スミ+グレー(用紙:銀竹 以下同じ) オペークホワイト+スミ+グレー
スミ+グレー+オペークホワイト スミ+グレー+オペークホワイト
スミ+グレー+オペークホワイト スミ+グレー+オペークホワイト
+オペークホワイト
ステップ2 〜紙の色を活かした表現をめざして
用紙/インキ
用紙の種類を増やして、用紙による印象の違いも比較。
用紙
銀竹/ニューメタルカラー/シルバー/ルーセンスS
インキ
オペークホワイト/プロセススミ
製版/校正刷り
階調のなめらかさよりも、紙地もグラデーションの一部として効果的に活用できる製版に方向転換。ホワイト版、スミ版ともに軟調から硬調までの3段階で製版し、それぞれを組み合わせて印刷表現を確かめた。ホワイト、スミの各版の効果を確認することに重点をおいた。
スミ版
スミ版a スミ版b スミ版c
軟調←●→硬調
ホワイト版
ホワイト版d ホワイト版e ホワイト版f
軟調←●→硬調
版の構成/刷り順
スミ→オペークホワイト
刷り上がり
スミ(c.の版)(用紙:銀竹 以下同じ) スミ(c.の版)+オペークホワイト(f.の版)
スミ(c.の版)(用紙:銀竹 以下同じ) スミ(c.の版)+オペークホワイト(f.の版)
スミ(c.の版)+オペークホワイト(f.の版) スミ(c.の版)+オペークホワイト(d.の版)
スミ(c.の版)+オペークホワイト(e.の版) スミ(c.の版)+オペークホワイト(d.の版)
トライアルを終えて
澁谷氏のコメント
「オペークホワイトの上にグレーやスミがのると、質感の異なるシャドウが表現できるんですね。これは発見だな。通常のダブルトーンでは出ない立体感が出て、モチーフが背景からボォッと浮き上って見えるのが面白いなと思いました」
インキによるグラデーションの中に、どう紙地の色みを生かしていくのか。ポジとネガそれぞれの階調のバランスをうまくとることがポイントになるようだ。ホワイト版とスミ版をベースに、それぞれにダブルトーンのようなシメ版を加えるとより滑らかなグラデーションが表現できそうだ。
次に向けて
「今度はカラー写真の表現に応用してみることにします」
プロフィール

澁谷克彦 Shibuya Katsuhiko
澁谷克彦
Shibuya Katsuhiko

アートディレクター
1957年東京都生まれ。
81年東京芸術大学美術学部卒業後、株式会社資生堂(宣伝部制作部)入社。現在に至る。
主な仕事に、「SHISEIDO THE MAKEUP」「クレ・ド・ポー・ボーテ」「INOUI ID」「ピエヌ」「ZEN」「エリクシール」「スキンケアハウス資生堂」など資生堂の化粧品、企業広告のアートディレクション、その他にアユーラのCIなど。
東京ADC賞、NY ADC特別賞、JAGDA新人賞、東京TDC一般金賞など受賞多数。
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